(以下、同会による報告書を元にご紹介)
九州と台湾のあいだに連なる琉球弧の島々で急速に進む軍事要塞化について、沖縄県の主力2紙(馬毛島基地建設問題では鹿児島県の主力1紙も)積極的に報じるものの、全国メディアや海外のメディアはまともに取り上げないという報道不在状況を打開しようと、幅広い関係団体の賛同を受けながら結成された「沖縄・琉球弧の声を届ける会」。昨年11月に続く連続講座の第2回「メディアは全ての人権のため、隠された真実を暴け!~『新たな戦前』に直面する沖縄・琉球弧の島々の真実を!~辺野古新基地建設問題について」を今年2月18日(日)に沖縄大学との共催でハイブリッド開催し、アーカイブ動画を公開しています(前日にはメディア関係者と研究者・市民活動家を対象とした「辺野古・大浦湾および新基地建設現場の視察ツアー」も実施)。
前日のツアーも講座そのものも非常に充実した内容で、ぜひその一端に触れてください!
(以下、主催者による報告から抜粋)
沖縄大学学長の開会挨拶の他に、玉城デニー沖縄県知事のビデオメッセージなどが寄せられた。また、同会の真喜志好一氏より会を代表した挨拶と、辺野古の埋立計画が 1960 年代の米軍の計画に遡る歴史的背景について説明した。
第 1 部では、吉川秀樹氏(Okinawa Environmental Justice Project)より、米国情報公開法を用いて入手した辺野古新基地建設場所の軟弱地盤問題に関する国防総省独自の分析評価や米国連邦議会調査局の調査から、米政府においても辺野古新基地建設計画の実現は困難であることが度々示されていることなどが報告された。浦島悦子さん(ヘリ基地いらない二見以北十区の会)からは、辺野古新基地建設が4 半世紀以上にわたり、平和・民主主義・地方自治・自然環境・伝統文化・地域コミュニティのいずれをも根底から破壊している実相について、地元から報告があった。琉球大学人文社会学部の徳田博人教授からは、辺野古新基地建設の問題は、公平性を欠く法運用、司法の機能不全、地方自治の侵害など、国家が遵守すべき法の支配の原則を「国」自身が破壊している点であることが説明された。基地問題の解決に向け、沖縄の市民社会から米国政府に訴え続けていくこと、沖縄県が上告中の裁判において大法廷での審理を求めること等の提案もあった。
▼辺野古・大浦湾および新基地建設現場の視察ツアー(英語字幕つき)
▼連続講座第2回「メディアは全ての人権のため、隠された真実を暴け!~『新たな戦前』に直面する沖縄・琉球弧の島々の真実を!~辺野古新基地建設問題について」
(活動成果の一部)
▼Los Angeles Times記事
Closer to China than to the Japanese mainland, these idyllic islands confront the prospect of war
▼ドイツの日刊新聞「Junge Welt」記事の日本語訳
▼連続講座第3回「ジェンダーの視点から考える真の安全保障 ―脱軍事化と脱植民地化を目指して―メディアは全ての人権のため、隠された真実を暴け!」アーカイブ動画
※ 連続講座第1回と第2回に対し、abtから少額・簡易の「スポット助成」を行ないました。