3月31日、国際環境NGOグリーンピース・ジャパンは、ネオニコチノイド系農薬の残留基準を緩和しないように求める署名を、農林水産省につづき厚生労働省に提出し要請・交渉をしました。
複数の農薬やその他の化学物質を同時に体に取り込むことによる複合的な影響についてどう考えるかという質問に、厚労省は「複数の化学物質の組み合わせは無数にあって、それらをすべて評価することは困難であり、手法が将来確立されたら実施していく」と回答。しかし、複合的な影響がわからないのであれば、農薬の摂取は少なくするべきなのでは?という質問には「「科学的に」得られた情報で残留基準値におさまっていれば安全と考えており、最小化すべきとは特に考えない」と答えた。
化学物質の複合的な影響の評価はできないとしつつ、残留基準値は「科学的」に決められているという矛盾した見解に、同席したグリーンピース・EUチームのリーダーから、「科学」で知りうる限界と、潜在的に起こりうることとのギャップを埋めるための予防原則の重要性が強調されましたが、厚労省はあくまでも農薬使用の「必要性」を繰り返すという結果でした。
▼予防原則なしに子どもや環境は守れません!〜「農薬を口にする量はなるべく少ないがよい」とみとめない
厚生労働省:署名提出報告
http://www.greenpeace.org/japan/ja/news/blog/staff/blog/52492/