（以下、新外交イニシアティブからの情報を元にご紹介）
2021年度からの助成先である新外交イニシアティブ（以下、ND）が、発足後10年間の実践をまとめた書籍『戦争を回避する「新しい外交」を切り拓く』（かもがわ出版）を刊行しました。
NDは2013年に発足した外交・安全保障政策のシンクタンクです。「対話や外交による平和」をめざし、これまで米軍基地問題や核燃料サイクル問題などについて、独自調査に基づく国内外への発信や政策提言を行なってきました。
本書では、日本の政策決定におよぼす米国の影響力がどのようにつくられるかについて、「日本の外交・安全保障政策の教科書」とも呼ばれる報告書を作成している米民間シンクタンクに対し、日本の政府や大企業が多額の資金提供や人的交流を盛んに行なっていることに着目しつつ、「『トラの威』ならぬ『ワシントンの威』を借り」ることによるものだと喝破しています。
また、核燃料サイクル政策や日米が進める「革新炉」については、訪米調査や有識者の日本招聘、国際シンポジウム開催などを通じ、その問題点を明らかにしてきました。
終章では、どうすれば戦争を回避できるかをめぐり、とりわけ「台湾有事」の回避を念頭に提言しています。東アジアにおいても軍事衝突の危険が現実味を持って語られる中、外交・安全保障のあり方を考える一助になるはずです。
