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トップページ 助成先活動情報 日本政府による仏アストリッド高速炉開発への参入を検証!
フランス原子力事情調査報告(その1)
【STOPザもんじゅ】

日本政府は高速増殖炉の廃炉決定だけでなく、核燃料サイクルの維持と新たな高速炉計画を表明しました。新高速炉計画の一環として持ち上げられているのが、仏アストリッド高速炉開発への参入です。しかし、原子力ビジネスは斜陽化の一途をたどっています。世界の原子力総本山であるアレバも、フランス唯一の独占電力公社EDFも、経営危機に陥っていると言っても過言ではありません。そんなフランスの原子力事情を調べるため渡仏し(3月26日~3月31日)、原子力事情に詳しい専門家や議員5名の方々にインタビューしてきました。今回は、仏環境大臣の技術顧問を務められたこともあるベルナール・ラポンシュ氏です。

ラポンシュ氏は、「アストリッド計画は、国外にパートナーを求め多額の資金を確保しようとしているが、実用化の見通しもないこの計画になぜ日本が出資しなければならないのか理解できない。純粋に科学技術的・経済的観点からすると大量のお金を注ぎ込むべき理由はなく、軍事的目的も背景にあるのではないか。また、原子力に展望があるか検証もせず、何十年も『原子力はすばらしい』という政治的観念に支配されている点で日仏政府は非常に似ている」と述べています。

再処理については、「放射性廃棄物、核拡散のいずれにおいても深刻な問題を生む。再処理‐MOX利用は、製造・輸送・運転のどれをとっても危険性を増大させ、放射性廃液の垂れ流しといった環境汚染も起きている。再処理をやって原子力サイクルが発展するというのは幻想に過ぎない」と厳しく批判しています。ラポンシュ氏のお話しの詳細については、以下をご覧ください。

▼フランス原子力事情調査報告(その1)
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