公正で持続可能な社会づくりを
エンパワーする
empowering actions for just and
sustainable society
2016年度事業報告
(2016年3月~2017年2月)
設立6年目を迎え、公募助成は1部門で3件、企画助成は3部門で12件、試験運用を開始したスポット助成で2件の支援を行なった。
abtの運営
- 公募助成、企画助成、クラウドファンディング連携型のマッチング助成に、少額で既存3部門に捉われないスポット助成の試験運用を加え、当法人らしい助成事業の幅とバランスが見えてきた。各部門の選考/審査委員会運営も実効を上げた。
- 当法人ウェブサイトの「助成先活動情報」と、最低1日1投稿ペースのFacebookページ(年間402投稿)を通じて、助成先の企画実施状況や告知情報をタイムリーに伝える努力を続けた。
- 助成事業を補う「市民活動の環境醸成」と「問題解決への触媒作用」という戦略目標に沿って、前々年度から継続の委託企画1件(自主企画からの発展)、自主調査1件に取り組んだ。
- 任期満了に伴う理事改選を行ない、新たな陣容を整えた。業務執行理事1名、フルタイムスタッフ1名、パートタイムスタッフ2名の在宅勤務ネットワークにより、助成事業に加えて資金調達事業(次項参照)の部内作業まで対応した。
- 前年度を通じて策定した財源拡充・強化5年計画にもとづき、助成先および外部委託先との連携による当法人独自のファンドレイジング(以下FR)を開始した。それに伴って、主力3部門の呼称を「エネルギーシフト」「ネオニコチノイド系農薬問題」「東アジア環境交流」と微修正し、わかりやすい説明を添えた。また、創設以来の特筆すべき助成成果を集めた特設ページ「注目!助成先活動成果」と、過去の全助成先活動成果一覧を掲載した。
- 公益財団法人信頼資本財団の「共感助成」認定団体登録を継続し、寄付者に税控除の利点を提供した。
【実施経過】
2016年3月 | 2016年度公募助成3件確定。2016年度企画助成は、ネオニコチノイド系農薬問題部門1件、エネルギーシフト部門9件を確定。東アジア環境交流部門は案件掘り起しを継続。2015 年度「ネオニコチノイド系農薬に関する企画」公募助成5件の成果報告会開催。 |
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4月 | 2016年度の各助成先において企画実施を開始。2015年度の全助成企画から最終報告書と会計報告書の提出。ネオニコチノイド系農薬問題部門で追加公募告知。 |
5月 | エネルギーシフト部門企画助成1件追加決定。定款に従って理事改選を行ない、新理事会と定時社員総会において2015年度事業報告および決算報告承認。FR事業開始に備えてabtサイトを部分リニューアル。 |
6月 | 2015年度事業報告と決算報告を公開(全助成先の最終報告および収支報告とともに)。東アジア環境交流部門の2016年度企画助成決定。オンラインFRキャンペーン「たらちね検診センター」開設プロジェクト始動。 |
7月 | スポット助成の新設と市民メディア支援について臨時理事会開催。 |
8月 | 少額で部門を限定しない「スポット助成」の試験運用開始。 |
9月 | クラウドファンディング連動型の「エネルギー・マイプロジェクト」特設ページ更新、再告知。abtウェブサイト英語ページ全面リニューアル。 |
10月 | 2016年度助成企画3部門11案件から中間報告書提出。abt年度中間レビュー作成。海外オンラインFRキャンペーン始動。 |
11月 | abt自主プロジェクト「葉物野菜のネオニコチノイド系農薬残留調査(2016年夏)」公開。2017年度事業計画策定に向けた理事会+スタッフ合同リトリート開催。2017年度暫定事業計画&予算案作成。代表理事が(公財)信頼資本財団「信頼デイ」に参加・登壇。 |
12月 | 2017年度「ネオニコチノイド系農薬に関する企画」公募開始。 |
2017年1月 | abtとしてグリーン連合に加盟。abtの2017年度事業計画・予算案確定。 |
2月 | abt発行、ネオニコチノイド研究会著『日本の農薬登録制度:その仕組みと背景、問題点』公開。2017年度公募助成、一次選考3案件通過。2017年度企画助成2部門(申請調整中の東アジア環境交流部門を除く)12案件の申請受理。年度末理事会にて2017年度事業計画&予算案承認。 |
【abtが直接・間接に関わった主な記事と出版物、時系列順】
- 2016/4/13-4/15 信濃毎日新聞「特集 福島から松本へ あすを紡ぐ子ども留学」(上・中・下)
- 2016/4/17 朝日新聞「土壌の汚染みんなで測る」
- 2016/5/6 Asahi Shimbun “30 groups show radioactive soil levels to address Fukushima fears”
- 2016/5/31 共同通信配信による13紙「生協、イオンが高得点 オーガニックでランキング」
- 2016/6/1 フジサンケイビジネスアイほか14紙「有機農産物に熱心な大手小売店のランキング、1位はコープ」
- 2016/6/18 「これからどうする?浸透性殺虫剤ネオニコチノイド国際シンポジウム(Post-Neonics, What Next?)」開催(IUCN浸透性殺虫剤タスクフォース)
- 2016/06/30 『児童養護』Vol.47, No.1「連載 東日本大震災と子ども」
- 2016/7/6 サステナブル・ブランド・ジャパン「欧州から見た、日本のネオニコ系農薬規制緩和」
- 2016/7/22 オルタナS「なぜオーガニック食品は広がらないのか?」
- 2016/8 『科学』Vol.86, No.8津田敏秀「甲状腺がんデータの分析結果:2016年6月6日第23回福島県『県民健康調査』検討委員会発表分より」
- 2016/8/1 季刊『自然と農業』vol.82「有機農産物と農薬に関する消費者意識調査」
- 2016/8/15 家庭科放射能研究会編『原発と放射線をとことん考える!いのちとくらしを守る15の授業レシピ』
- 2016/9/13 greenz.jp「オーガニックな暮らし、どうやって始めればいいの? 生態系農業を実践するレイエス・ティラドさんとタカコナカムラさんに聞いてみた」
- 2016/9/30 福井新聞「県外避難の原子力防災訓練 汚染検査国指針沿わず」
- 2016/10/15 琉球新報<金口木舌>「青年と環境」分科会」
- 2016/10/24 沖縄タイムス社説[環境会議沖縄大会]「『環境権』確立の議論を」 「沖縄問題 国全体で 日本環境会議 連帯、闘い継続訴え」
- 2016/10/24 琉球新報社説「環境会議沖縄大会 基地の『不正義』正す契機に」 「『環境民主主義実現を』 日本環境会議、沖縄大会宣言を採択」
- 2016/11/27 沖縄タイムス「福島の親子ら野菜収穫体験 沖縄・久米島、海洋深層水栽培研究所で」
- 2016/10/29琉球新報<金口木舌>「ワカゲノイタリの未来」
- 2016/11 『科学』Vol. 86, No.11津田敏秀「甲状腺がんデータの分析結果:2016年9月14日第24回福島県『県民健康調査』検討委員会発表分より」
- 2016/11/10 毎日新聞ほか「福島原発 住宅無償継続求める 自主避難者ら大阪市と交渉」
- 2016/11/16 毎日新聞ほか「『美浜3号機廃炉主張を』府内や滋賀の反原発団体 滋賀県知事へ署名」
- 2017/1/7 東京新聞「土壌調査 3000件へあと一歩 原発事故 17都県で市民測定」
- 2017/1/25 『環境と公害』46巻3号「特集① 第33回日本環境会議沖縄大会報告」
- 2017/2 『科学』Vol.87, No.2,津田敏秀「甲状腺がんデータの分析結果:2016年12月27日第25回福島県『県民健康調査』検討委員会発表分より」
- 2017/2/7 『クーヨン』2017年3月号「子どものからだに農薬をいれたくない!」
- 2017/2/8 京都新聞ほか「希望者に事前配布を 舞鶴の住民団体、市に要望書」
- 2017/02/10 サンケイスポーツ「楽天・茂木らが福島の子どもたちと交流『頑張ればもっと笑顔になってもらえる』」
- 2017/02/11 河北新報「<楽天>福島の子とキャンプ地で交流」
- 2017/3 『科学』Vol.87 No.3「第6回市民科学者国際会議 結論」および「低線量電離放射線被ばくのリスクに関する二本松宣言」(日本語・英語)
- 2017/3 『のんびる』2017年3月号「総特集 もっと、福島とつながる」
- 2017/3 『市民活動のひろば』2017年3月号「沖縄久米島の常設保養施設 体内被曝の進行から解放、免疫力・抵抗力をつける」
- 2017/3/9 Thomson Reuters “After Fukushima disaster, Japanese mothers don lab coats to measure radiation”
- 2017/3/10 Internazionale “Le madri di Fukushima misurano da sole la radioattività del cibo”
- 2017/03/12 沖縄タイムス「福島に向かい祈り 久米島 震災犠牲者悼む」
- 2017/3/14 greenz.jp「10日間、オーガニック食品だけで生活! 身をもって体験したヒルカワさんが感じた暮らしの変化とは?」
- 2017/4 『科学』Vol.87, No.4津田敏秀「甲状腺がんデータの分析結果:2016年2月20日第26回福島県福島県『県民健康調査』検討委員会発表分より」
(この他、abtのFacebookページから2016年度に投稿記事402本)
ネオニコチノイド系農薬問題部門
[公募助成]
ネオニコチノイド系農薬の生物への摂取経路と水環境リスクに関する研究及び普及~金目川水系を例にして~
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松本晃一・寺山隼人
助成金額:750,000円【調査・研究/広報・社会訴求部門】
国際会議“Post-Neonics, What Next?”の開催とライブ配信
» 最終報告書 » 収支報告
IUCN浸透性殺虫剤タスクフォース(申請者:平 久美子)
助成金額:750,000円【調査・研究/広報・社会訴求】
哺乳類末梢・中枢神経系におけるイミダクロプリドの神経毒性に関する薬理学的研究
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東北大学大学院薬学研究科薬理学分野・山國研究室(申請者:山國 徹)
助成金額:500,000円【調査・研究部門】
小売店をネオニコフリーへ、消費者キャンペーン
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国際環境NGO グリーンピース・ジャパン(申請者:青木陽子/細川弘明/佐藤潤一)
助成金額:8,000,000円
エネルギーシフト部門
[企画助成]
エネルギー政策の具体化と電力小売全面自由化の2016年、「石炭推進=原発推進」構造に対する提言活動とアクション
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eシフト/脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会(申請者:満田夏花)
助成金額:500,000円
原発裁判のポイントを若手弁護士が解説するビデオライブラリの制作
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脱原発弁護団全国連絡会(申請者:河合弘之/海渡雄一)
助成金額:800,000円
若狭の原発の避難計画徹底検証
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避難計画を案ずる関西連絡会(申請者:島田清子)
助成金額:500,000円
放射線被ばくによる人体影響に関する医学的知見の集積とリスクコミュニケーション
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岡山大学大学院環境生命科学研究科人間生態学講座(申請者:津田敏秀)
助成金額:500,000円
沖縄・球美の里 第60次母子保養
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NPO法人 沖縄・球美の里(申請者:向井雪子)
助成金額:500,000円
まつもと子ども留学継続・拡充事業
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NPO法人 まつもと子ども留学基金(申請者:植木 宏)
助成金額:500,000円
第6回市民科学者国際会議の開催
» 最終報告書 » 収支報告
NPO法人 市民科学者国際会議(申請者:岩田 渉)
助成金額:500,000円
帰還区域におけるチョウの生物学的調査
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琉球大学理学部海洋自然科学科生物系大瀧研究室(申請者:大瀧丈二)
助成金額:500,000円
たらちねβ線核種測定ラボプロジェクト2016年度
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認定NPO法人 いわき放射能市民測定室たらちね(申請者:織田好孝)
助成金額:3,000,000円
みんなのデータサイト「東日本土壌ベクレル測定プロジェクト」採取測定最終年度遂行企画
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みんなのデータサイト運営委員会(申請者:石丸偉丈)
助成金額:700,000円