abtの今年度公募助成先である長谷川浩さん(福島県有機農業ネットワーク理事、農学博士)が、北海道大学の池中良徳准教授とともに、有機農産物摂取によるネオニコ系農薬暴露の低減効果を解析するためのクラウドファンディングに挑戦中です。ぜひ、ご協力を!
(以下、クラウドファンディングサイトacademist<アカデミスト>より要約・転載)
食べ物と一緒に摂取したネオニコチノイドは、そのままあるいは体内で代謝されて代謝産物となって主に尿から排出されます。本プロジェクトでは、まず有機農産物を普段から食べている有機農業者の尿からネオニコチノイドが検出されるかどうかを調べます。次に、一般市民に普段の食事(典型的にはスーパーで購入)をし、採尿してもらいます。その後5日間、有機農産物を食べてもらい採尿し、有機農産物摂取によるネオニコチノイド低減効果を明らかにします。尿サンプルの評価結果は有意差検定や主成分分析などの統計的手法を使って解析します。
今回の研究で日本におけるネオニコチノイドに対する暴露の実態を示し、その低減に有機農産物の摂取が有効であるかを明らかにしたいと思っています。ご支援いただいたお金は市民から集めた尿の高感度分析のために必要な試薬代、データの統計解析や論文取りまとめの人件費、有機農産物の食材費として活用します。調査結果は、学会で発表して研究論文としてとりまとめます。
クラウドファンディングに挑戦することで、必要な研究資金を集めるだけでなく、ネオニコチノイドや有機農産物に対する関心を広めたいと考えています。まずは実態をデータで示したいという長谷川さんと池中さんのチャレンジに応援をよろしくお願いします!
▼有機農産物を食べることで合成殺虫剤の暴露は低減するか?(学術系クラウドファンディングサイト「academist(アカデミスト)」)
https://academist-cf.com/projects/88#tab2