FEASTミツバチチームは、京都市中京区役所、地球研の広報係、オープンチームサイエンスプロジェクトと共に、昨年11月4日(日)、第23回地球研地域連携セミナー「ミツバチと共に未来をつくる ~ミツバチに優しいまちづくり・私たちにできること~」を開催しました。
参加者は100名を超える大盛況で、ミツバチ、養蜂、ハチミツについて学ぶこと、屋上養蜂プロジェクトの見学、ハチミツのテイスティング、協力・後援団体の活動紹介ブースやパネルディスカッションなど幅広く興味を持っていただきました。
イベントの前には、「ハッシュタグ #38やさしいまち」 の運用を開始し、ソーシャルネットワークを活用したミツバチにやさしい街づくりのための情報収集を始めており、このイベントもライブツイートされています。
当日はセミナーに先立って、中京区役所屋上庭園の養蜂プロジェクト見学ツアー実施。続くセミナーでは、地球研・所長の安成哲三から、ミツバチが農業と環境にどれだけ重要な役割を担っているか、またニホンミツバチは環境に敏感であるため、地球温暖化の指標になり得る可能性について話しました。
続いて、地球研外来研究員の真貝理香より、京都市民700名に行ったアンケート調査から見えてきた日本の養蜂やミツバチの状況を報告。退職者を中心とした趣味で養蜂を行う人々が増加傾向にあること、若年層がハチミツの消費に関心を寄せていること、また全体的に都市緑化と養蜂プロジェクトに対し寛容であることが明らかとなりました。
『ひとさじのはちみつ』などの著述がある前田京子氏の基調講演では、ハチミツには薬局の医薬品として指定されているものもあり、効能としてのど風邪の予防、栄養剤、唇の荒れ、皮膚の保護などがあること、また、ハチミツも野菜などと同じく、だれがどこで、何を蜜源植物として作ったものかが分かるものを手に入れる必要があるなど、興味深いお話しを披露。
イベント最後に行われたパネルディスカッションでは、参加者から「ミツバチをマンションなど集合住宅で飼うにはどうすればいい?」「緑化活動にはどうすれば参加できる?」といった質問が多数寄せられ、ミツバチや緑化、都市農業への高い関心が伺われました。
(パネリスト)
-西村勇氏(中京・花とみどりの会代表):中京区役所屋上での養蜂に関する取組み
-寺田綾乃氏(日本野鳥の会京都支部):愛鳥家からみる虫や京都のまち
-佐伯昌和氏(有機農家・ JA 京都市朱雀野支部支部長):都市農業
-田中泰介氏(京都市建設局みどり政策推進室緑化推進課長):京都市が取組む緑化や公園等の整備
FEASTミツバチチームでは、引き続き、同様の参加・行動型の催しを計画し、ステークホルダーのみなさまと協働で、ミツバチにやさしい街づくりに向けたより具体的な議論を進めていく予定です。
▼セミナー報告詳細はこちらから
https://feastproject.org/blog_23rd-rihn-chiikirenkei-seminar/?fbclid=IwAR0M6xdf6uDFQIpXFfWdFfwYnweF6gXbJuV8aoDvcuuLpKWfkTWXYJOsGUQ
▼FEASTミツバチチームの活動報告はこちらから
「Humanity&Nature Newsletter 地球研ニュース NO.74」
ミツバチとともに未来をつくる(P.10~12)
http://www.chikyu.ac.jp/publicity/publications/newsletter/img/newsletter_74.pdf?fbclid=IwAR2uTviuMr9xlXVTLKBvtA1r–TUcebrbeKiKJ58dJoJawULJDNXTS7pZg4