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トップページ 助成先活動情報 新刊書評『3.11 大津波の対策を邪魔した男たち』

(以下、abtのエネルギーシフト部門で2016,7年度に助成した脱原発弁護団全国連絡会のサイト記事を元にご紹介)

地震学者で、元原子力規制委員会委員長代理も務めた島崎邦彦氏による新刊『3.11 大津波の対策を邪魔した男たち』(青志社)が話題を呼んでいます。脱原発弁護団共同代表の河合弘之弁護士は、本書の意義を次のように語ります。原発問題を考える際、必読に数えられる本かもしれませんね。

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この本は地震本部が2002年に発表した「長期評価」(今後30年の間に日本海溝沿いのどこかで大津波を伴う地震が発生する確率が20%ある。警戒を要する。)の足を引っ張り、無力化しようとした男たち(原子力ムラの人たち)を実名入りで批判しています。

その男たちの策動の結果、福島第一原発の大津波対策は先送りになり、その間に3.11原発事故が起きました。それだけではなく、「長期評価」がないがしろにされた結果、太平洋岸の大津波対策が骨抜きとなり、油断が瀰漫し、1万数千人の津波の死者を出しました。

原子力ムラの策動は原発事故を引き起こしただけでなく、津波の被害を大きく拡大したのです。島崎先生はこのことも厳しく指摘しています。ぜひ、ご精読の上、多くの人に広めていただければと思います。

新刊『3.11 大津波の対策を邪魔した男たち』
http://www.datsugenpatsu.org/bengodan/news/23-3-23/