2019年度エネルギーシフト部門の助成対象である自然エネルギー100%研究会の塚本悠平さんは、12月9日、COP25(国連気候変動枠組条約第25回締約国会議)のジャパン・パビリオンにて、「Increase! 100% Renewable Energy University(増やせ! 自然エネルギー100%大学)」と題して「大学の脱炭素化」をテーマに実施した調査結果に関する講演を行ないました。その詳細がブログに掲載されていますのでご紹介します。
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自然エネルギー100%研究会は、学術機関・教育機関として社会的規範を示すはずの大学が、世界の温暖化対策に逆行する経営・教育活動を行なっているのではないか、という問題意識から、今年4月より「大学の脱炭素化」をテーマに調査を開始し、千葉商科大学やニューヨーク州立大学バッファロー校を対象とした先進事例調査や、関西の全大学(151校)を対象にしたアンケート調査等の活動を行なってきました。
アンケート調査票は、主に4つの考え(パワーシフト・創エネ・省エネ・自然エネルギー100%への関心)に基づいて作成し、「年間の電力使用量と電力創出量の比較」「自然エネルギー自給率やその達成目標」「自然エネルギー100%に関する議論の有無」等について質問しています。
調査を終えた段階の概観として、関西の大学の温暖化対策への関心は低いという印象を受けています。調査から得られた知見として、次の点が主に挙げられます。
1. 電力調達基準の低さ
2. 自家発電設備投資のインセンティブの弱さ
3. 経費削減を目的とした省エネへの関心が高い
4. 自然エネルギー100%・自然エネルギー導入への関心が極めて薄い
これらの理由として、資金不足・専門的な人材の不足、大学関係者が温暖化対策に関心が薄いこと等が挙げられています。脱炭素化に向けた日本の取り組みはまだまだ弱いですが、COP25マドリード会議であがる「脱炭素」「野心引き上げ」の声に、日本の大学も応えなければいけません。
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なお、自然エネルギー100%研究会は、今後この調査結果や対策に関する報告会を関西、関東で予定しています。
▼【発表報告】増やせ、自然エネルギー100%大学! @COP25ジャパン・パビリオン
https://www.kikonet.org/kiko-blog/2019-12-13/3460?fbclid=IwAR3WRzMI7keQkZYlBqPzd-3KJO9sdROcR4D12jT1mFUuCMjpcjqJmIgEoTs