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トップページ 助成先活動情報 「東京都内『大学』の脱炭素化に関する調査報告書2020」公開
【脱炭素投資研究会】

大規模なCO2排出事業者であり教育機関としての重要な拠点でもある大学が脱炭素化のため重要な役割を担っていると位置づけ、2020年度の助成先である脱炭素投資研究会(企画名:脱炭素に向けたUniversity Responsible Investment)は、パワーシフト・キャンペーン運営委員会とともに、東京都内の大学における脱炭素化の状況などについてアンケート調査を行ないました。

調査は、温暖化対策に関するビジョンの有無、ガバナンス、低炭素電力調達の状況、脱炭素投資状況および将来の対策内容などについて質問し、2020年6月~9月の期間、東京都内の国公立私立大学139校(うち回答が49校=回答率35%)に対して実施しました。

調査結果の概要は次のとおりです。

<調査結果概要>
・約半数が温暖化対策に関するビジョンを持っていると回答したが、その具体的目標のほとんどが都条例、省エネ法等の規制についての記載にとどまっている。
・約半数が温暖化対策に関して部門間横断で協議を行なう場・会議などがないと回答している。
・温暖化対策を進める上での課題は、予算や人員の不足が主な理由として挙げられている。
・環境報告書を作成しているのは半数以下であり、規制値以上の目標を記載している大学はほとんどない。
・電力調達においては、東京電力系列と契約している大学が約69%と多くを占めている。電力調達においてCO2排出量削減を考慮している大学は約10%にとどまる。
・先進的事例として、温暖化対策を目的としたESG投資を実施する大学や、2030年度の排出削減目標といった中期目標を掲げる大学が見られた。
・環境会計を導入している大学は約4%と極めて少ない。

また両団体は、本調査に基づき次のような提言を行なっています。

・大学経営のガバナンスに「脱炭素化」を組み込み、温室効果ガス排出主体としての責任を果たすべきである。
・日本政府および東京都は、省エネ法や東京都環境確保条例を始めとした環境規制を、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)が示す科学に基づいた目標と整合させる必要がある。
・大学の電力調達においては、コストで決めず脱炭素を重視した調達基準作りをするべきである。
・電力調達は短期的なコストで選ぶのではなく、再生可能エネルギーを重視して地域の電力を重視する電力会社から調達する調達基準作りを行ない、それに合致する電力会社と契約すべきである。

なお、本調査の報告会が2021年3月下旬にオンラインで開催される予定です。

▼「東京都内『大学』の脱炭素化に関する調査報告書2020」公開
https://power-shift.org/daigaku-2020-report/

▼「東京都内『大学』の脱炭素化に関する調査報告書2020」ダウンロードはこちらから
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