公正で持続可能な社会づくりをエンパワーする

empowering actions for just and sustainable society

2021年度事業報告

(2021年3月~2022年2月)

 

正確には設立11年目に当たるが、「設立10周年」にちなんだ特別企画などを積極的に組み、次の10年への助走とした。公募助成は1部門で4件、企画助成は3部門で9件、試験運用中のスポット助成で3件の支援を行なった。また、当法人から派生したジャーナリズム支援市民基金を後押しし、第2回のアワード事業を実施した。

abtの運営

  • 主要3部門の公募助成と企画助成に加え、3部門に捉われない少額スポット助成の試験運用という構成で支援の質を高める努力を継続しつつ、10周年記念の企画ではabt自身が前に出る試みにも挑戦し、手応えを得た。
  • 引き続き世界的なCOVID-19パンデミックの影響は大きく、助成先の活動に支障をきたす例はあったが、コロナ禍も2年目に入ったため、企画段階でリスクを織り込む工夫によって、途中での断念などは避けることができた。中には最先端のオンライン交流ツールを活用して、オフラインとは異なる成果を上げた企画も。
  • 当法人ウェブサイトの「助成先活動情報」と、週3~4本のFacebook発信(年間219本の独自投稿)を通じて、助成先の企画実施状況や告知情報をタイムリーに伝えた。
  • 当法人から派生したジャーナリズム支援市民基金による第2回「ジャーナリズムX(エックス)アワード」の実施を、(公財)庭野平和財団とともに支援した。
  • (公財)信頼資本財団の「共感助成」認定団体登録を継続し、寄付者に税控除の利点を提供した。

【実施経過】

2021年3月 2021年度ネオニコチノイド系農薬に関する公募助成は、オンラインによるプレゼンテーションと二次選考を経て4件採択。2021年度企画助成は、ネオニコチノイド系農薬問題部門2件、エネルギーシフト部門6件、東アジア環境交流部門2件採択。
4月 2021年度の各助成先において企画実施開始。2020年度「ネオニコチノイド系農薬に関する企画」公募助成4件の成果報告会はコロナ禍により中止。2020年度の助成先から最終報告書と収支報告書の提出。信頼資本財団「共感助成」継続申請。
5月 前年度の予備調査に基づきabt独自の沿岸海水調査実施。2021年度第1回理事会で2020年度事業報告および決算報告を承認。定時社員総会で同2報告を承認。
6月 2020年度事業報告決算報告を公開(全助成先の最終報告および収支報告とともに)。
7月 10周年記念Future Dialogue第1回開催。
8月 第2回ジャーナリズムXアワード受賞者発表。10周年記念Future Dialogue第2回開催。
9月 アジア太平洋資料センター(PARC)と共同でネオニコチノイド系農薬の人体影響に的を絞ったショートビデオを制作するためクラウドファンディング実施。abtの2021年度中間レビュー作成。第2回理事会開催。
10月 10周年記念Future Dialogue第3回開催。2021年度の助成先から中間報告書提出。「地方環境研究所・地方衛生研究所公開資料収載のネオニコチノイド系農薬データ」公開。10周年記念abtパートナーの現在地「ネオニコフリー田んぼの広がりと、生物多様性を守る『生きもの元気米』の挑戦」(河北潟湖沼研究所)公開。
11月 2022年度事業計画策定に向け理事会+スタッフ合同リトリート開催。助成3部門の審査委員と2022年度の助成方針など意見交換。2022年度暫定事業計画&予算案策定。第2回ジャーナリズムXアワード記念イベント開催。
12月 2022年度「ネオニコチノイド系農薬に関する企画」公募開始(全4カテゴリー)。10周年記念Future Dialogue第4回開催。
2022年1月 第3回理事会開催。
2月 PARCと共同制作のショートビデオ『浸透性農薬〈ネオニコチノイド〉はヒトにとって安全か?』公開。10周年記念abtパートナーの現在地「福島原発事故後のチョウ研究から見えてきた『フィールド効果』」(琉球大学大瀧研究室)公開。2022年度公募助成一次選考。2022年度企画助成審査開始。abtの2022年度事業計画&予算案を確定し、年度末の第4回理事会で承認。

【abtが直接・間接に関わった主な記事と出版物、時系列順】

 

(この他、abtのFacebookページから2021年度にシェアを除く独自投稿記事219本)

ネオニコチノイド系農薬問題部門

[公募助成]

 

ネオニコチノイド系農薬の使用が魚類の生理機能に及ぼす影響把握
» 最終報告書 » 収支報告
角田出(石巻専修大学理工学部生物科学科角田研究室)
助成金額:1,000,000円【調査・研究】

 

#最近の農薬知ろうよ!連続講座
» 最終報告書 » 収支報告
くまもとのタネと食を守る会
助成金額:755,300円【広報・社会訴求】

 

ため池や自然止水域におけるネオニコチノイド系農薬の汚染状況と絶滅危惧水生昆虫の生息状況の相関調査 Ⅲ
» 最終報告書 » 収支報告
苅部治紀
助成金額:840,000円【調査・研究】(※実施期間2021.4.1~2022.6.30)

 

継世代影響から捉えるネオニコチノイド系農薬のシグナル毒性と神経前駆細胞・グリアの局所活動
» 最終報告書 » 収支報告
神戸大学大学院 農学研究科 動物分子形態学分野 星研究室
助成金額:1,000,000円【調査・研究】

 

[企画助成]

 

ネオニコフリー想いをつなぐリレーイベント2021 with生協ネットワーク21
» 最終報告書 » 収支報告
生活協同組合連合会 コープ自然派事業連合
助成金額:1,000,000円(※実施期間2021.7.1~2022.6.30)

エネルギーシフト部門

[企画助成]

 

核燃料サイクル問題の見える化プロジェクト
» 最終報告書 » 収支報告
原子力資料情報室
助成金額:753,990円

 

六ヶ所再処理工場の運転を前提とする原子力政策の転換に向けた国内外へのアプローチ
» 最終報告書 » 収支報告
新外交イニシアティブ
助成金額:1,000,000円

 

#福井京都TSUNAGUプロジェクト
» 最終報告書 » 収支報告
地域組織研究所
助成金額:256,975円

 

東京発!“核関連施設立地地域と東京を繋ぐ”「核燃料サイクル」計画映画制作プロジェクト」
» 最終報告書 » 収支報告
稲垣美穂子
助成金額:312,465円

 

個人の被曝量を特定できるストロンチウム-90測定(2)
» 最終報告書 » 収支報告
乳歯保存ネットワーク
助成金額:742,296円

 

福島市の野生ニホンザルにおける放射線被ばくの次世代影響評価
» 最終報告書 » 収支報告
羽山伸一
助成金額:1,000,000円

東アジア環境交流部門

 

東アジア クロツラヘラサギフライウェイ子ども交流プロジェクト

» 最終報告書 » 収支報告
Team SPOON
助成金額:304,000円(※実施期間2021.6.1~2022.5.31)

 

「タネ」が生み出す地域の未来②~オンラインコミュニティを通じた関係づくり~
» 最終報告書 » 収支報告
ホールアース研究所
助成金額:1,500,000円

(※このほか3部門の枠を外して試験運用中の「スポット助成」3案件、総額90万円)